フィンランディア賛歌 シベリウス

有名な合唱曲・コーラス

『フィンランディア賛歌』の原曲である、フィンランドの作曲家シベリウス作曲の交響詩「フィンランディア」が作曲された1941年当時、ロシア(ソビエト連邦)による侵略戦争(冬戦争・継続戦争)により、フィンランドは国家存亡の危機に立たされていた。

冬戦争の結果、すでに南東部のカレリア地方をロシア(ソビエト連邦)に奪われてしまったフィンランド。シベリウスは国民を奮い立たせようと、自身が1899年に作曲した交響詩「フィンランディア」の一部のメロディを、詩人コスケンニエミの詩を歌詞として編曲し、愛国歌『フィンランディア賛歌』を完成させた。

歌詞では、ソ連による抑圧と侵略に屈しないフィンランドの勇敢さと誇りが描写され、今日においてもフィンランド第2の国歌的な位置付けで、多くのフィンランド国民によって愛唱されている。

日本でも、合唱曲として原曲のフィンランド語で歌われるほか、作詞:関忠亮による「♪七つの海越え ひびけ はるかの 国のもとへ♪」が歌いだしの日本語歌詞バージョンや、作詞:久野静夫による「♪オーロラ光る彼方の ましろき山を目指し♪」のバージョンなどがある。

なお、『フィンランディア賛歌』は交響詩「フィンランディア」の「一部の」メロディに歌詞をつけた合唱曲だが、合唱曲『モルダウ』のように「曲全体に」日本語の歌詞をつけた合唱版『フィンランディア』も存在する。

【試聴】フィンランディア賛歌 Finlandia Hymni(フィンランド語版)

原曲の歌詞・日本語訳

1.
Oi, Suomi, katso, sinun päiväs' koittaa,
Yön uhka karkoitettu on jo pois,
Ja aamun kiuru kirkkaudessa soittaa,
Kuin itse taivahan kansi sois'.
Yön vallat aamun valkeus jo voittaa,
Sun päiväs' koittaa, oi synnyinmaa.

おお、スオミ(フィンランド国民の自称)
汝の夜は明け行く
闇夜の脅威は消え去り
輝ける朝にヒバリは歌う
それはまさに天空の歌
夜の力は朝の光にかき消され
汝は夜明けを迎える 祖国よ

2.
Oi, nouse, Suomi, nosta korkealle,
Pääs' seppelöimä suurten muistojen.
Oi, nouse, Suomi, näytit maailmalle,
Sa että karkoitit orjuuden,
Ja ettet taipunut sa sorron alle,
On aamus' alkanut, synnyinmaa.

おお立ち上がれスオミ 高く掲げよ
偉大なる記憶に満ちた汝の頭を
おお立ち上がれスオミ 汝は世に示した
隷属のくびきを断ち切り
抑圧に屈しなかった汝の姿を
汝の夜は明けた 祖国よ

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シベリウス交響詩「フィンランディア」
原曲が作曲された1899年は、ロシア帝国によるフィンランド支配の方針が大きく転換され、フィンランドの自治権は奪われて急速にロシア化が進められた年だった。
フィンランディア(合唱曲)
『モルダウ』のように曲全体に日本語の歌詞をつけた合唱版
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